2007年度 社団法人飯田青年会議所 > 2007年度理事長所信

   
社団法人飯田青年会議所 > 2007年度理事長所信
社団法人飯田青年会議所 理事長 矢澤文建

スローガン
このまちに生きる!
信頼と慈しみを持って、人が繋がる、力が繋がる、まちが繋がる
生きる喜びが溢れるまちへ!

基本方針
・このまちの具体的な『かたち』を研究し、開発します。
・人や団体と繋がり、私たち自身と南信州に暮らす人の連帯感を高めます。
・組織内部における課題を解決します。

はじめに

 2007年度は青年会議所活動を通じ、「青年会議所っていいな!」と感じられるような一年を創っていきます。今現在、(社)飯田青年会議所は次へのステップアップに向け、エネルギーを溜め、力を繋げていく局面であると判断しています。そのためには各事業が充実していることが、そのためには委員会活動が充実していることが、そのためにはメンバーが充実感を得ていくことが必要です。メンバーの連帯こそが、力の根源です。本年も一年、明るい豊かなまちをつくるために、様々な事業・研究を行います。一年間の成果として、私たち自身が繋がること、私たち自身が力を帯びること、私たち自身がまちそのものであると感じることを求めていきます。

一生を全うしたいと思える地域

 創立40周年ビジョン①「一生を全うしたいと思える地域」の実現とはどういう事でしょうか。「固有性(かけがえのないもの)」の本質とは何か。そしてそれを創造するとは、どういう事なのか。
「固有性」とは、例えばそれは良き思い出であり、心許せる家族や友や仲間であり、美しい故郷などであると考えています。私たちが生きていくうえで得られる素晴らしいもの、それこそが「固有性」と考えます。
また、その地域にしかない文化的独自性、希少性、土着的民族性、限定性をもって「固有性」と解釈することもあります。しかしそれらは創造されるものではなく、50年、100年という年月をかけ、世代を超えて醸されるものであり、単年度制で活動する青年会議所事業によって効果が得られるものとはまた別の時間軸の中にあります。
 私たちが求める「固有性」を創造するために、(社)飯田青年会議所は過去数多くの事業で関わってきました。例えば人形劇、りんごん、わんぱく相撲大会、各種スポーツ大会、元気村などです。このまちに生きる人だけが得られる「固有性」を、私たちは創造してきました。「固有性」を得られる具体的な“場づくり”を実施してきたのです。その効果は大きく、コミュニティの再生であったり、家族の団欒であったり、健全な価値の共有であったりしたのです。このまちで生きる人が、かけがえのないものによって満たされていく生活の積み重ねが、「一生を全うしたいと思える地域」の実現です。そこに暮らす人々が、共通認識として「固有性」を感じて生きていることが、「繋がり」であり、豊かな地域の一つのかたちなのだと考えます。
青年会議所の活動において単年度制の制約により、事業が完結しないまま終了する事例が見られます。また有意義な事業をどのように持続可能にしていくかについても昨年、北陸信越地区協議会において検討が重ねられました。(社)飯田青年会議所はこれまで多くの“場づくり”に関わる事業を実施してまいりました。これまで実施してきたスポーツ関連事業に関しても、地域から高い評価をいただいているにも関わらず、時代の変化とともに発生した課題も多く残っている状況です。本年は今一度これまでの事業を肯定し、また持続可能な事業形態に再構成するとともに、先に述べた“場づくり”を通じたまちづくりを実践し、創立40周年ビジョン①の実現に寄与していきます。

明るい豊かなまちの具体的な『かたち』

~事業を確かなものに、ビジョンを確かなものに~
  (社)飯田青年会議所は創立40周年ビジョンを宣言し、2010年の創立50周年に向け「4つの夢」の実現を誓いました。また45周年事業においては、キャリア・組織・政策ビジョンを確立することも新たに意思決定しました。
 人もまちも、凄まじい速度で変化し、進化しています。私たちが「4つの夢」を実現しようとする時、具体的なこの地域の課題は、私たちの想像や理解を超えて複雑化し、新しい次なる課題へと移行しています。私たちは今現在解決しなければいけない課題を、もう一度把握し、また、如何にして解決すべきかを研究することが必要と考えます。
私たちはこのまちを明るく豊かにすると誓ってきました。私たちの日々の活動を自己満足に終わらせてはならないし、このまちに生きるみなが喜び、それを実感できる成果をもたらさねばなりません。それぞれの課題を、今現在できることを、一つひとつ解決していきます。

~例会の活性化~
具体的な研究活動の場として本年は例会を活用し、例会の充実をもって本年度基本方針の実現にあたります。本年は例会に様々な目的や意味や効果を持たせます。例会の実施には、以下の項目を課します。一年間の活動を経て、問題を定義し、研究の成果をこのまちに広く告知します。今後の私たちの活動をこのまちに告げる事が、コミットメントの始まりです。
・メンバーが各自のまちづくり活動に向けて、エネルギーを得られるような例会
・先見性・話題性あるテーマを設定し、好奇心を刺激し、知的充実感を得られる例会
・本年度以降の事業活動に方向性や助言を与えられるような例会
・地域の人々が青年会議所に関心を持つような例会
・地域の人々が例会に参加することで、青年会議所を評価するような例会
・地域の他団体と連携できるよう、様々な可能性を高める例会
・新入会員候補者との接点となるような例会
・地域から公益性が高いと認められるような例会

~研究テーマの選定~
本年の研究テーマとして、以下を挙げます。

・教育に関する研究
テーマ設定の根拠は、創立40周年ビジョン②「安心して子供を生み育てられる地域」。そういう地域になるために、様々な視点からこのまちの課題を考え、研究します。これまでの(社)飯田青年会議所が過去実施した教育に関する事業は、個別で見れば非常に有意義であるにもかかわらず、青少年育成の視点が強調され、教育に関わる人間全体に向ける大きな視点を持つことに課題を残しています。創立40周年ビジョン②を実現するとき、飯田市下伊那の問題の把握と統合、一元的な体系化が急務です。研究と学びを通じ、今現在「子どもを育てる」側の大人が、連帯し、意識を共有し、ともに課題を解決するために足並みをそろえる事が、研究以上の成果を上げるものと考えます。

・政策に関する研究
アルプス合衆国構想を実現しようとするとき、各市町村の事情や方向性を正しく理解する事が必要と考えられます。本年は、飯田市下伊那の各行政組織が策定するビジョンを研究し、今後の(社)飯田青年会議所の政策立案に寄与する事業を実施します。政策立案は、(社)飯田青年会議所が独自性を保つことは重要です。しかし、持続可能な地域のあり方として行政・企業・市民の協働が重要であることも提唱されています。行政と(社)飯田青年会議所が相乗効果を上げられるよう、ベクトルをあわせ、この地域の課題を把握する作業は必須と考えます。研究を通じ、今後の(社)飯田青年会議所の政策立案に寄与し、まちをつくっていく人達と繋がり、私たちの新しい知を創造し、人財の拡充、このまちに生きる人々の意識革新などを実現でするよう目指します。

・経済に関する研究
テーマ設定の根拠は、創立40周年ビジョン④「経済的に自立できる地域」。そういう地域を実現するために、これまでの取り組みを総括する必要があります。また、このビジョンが現在の地域の経済状況にマッチしているか再考する必要があります。地域自体が持続可能であるために、経済の基盤となる地場企業の充実は欠かせません。また、経済の進化・変化の速度は、過去に比類する事ができないほど早く進んでいます。今日、経営に携わるものには新しい基準の中での新しいやり方に対応するだけではなく、変化そのものを起こしていけるような感覚・感性が求められています。それを踏まえたうえで、今現在私たちが何をすべきか研究したく考えます。

人や団体と繋がり、連帯感を高める

 私たちの活動は、今現在だけで成立しているわけではありません。過去の事業の積み重ねがあってこそ、今日の私たちがあります。だからこそ、過去から今日まで継続している事業の意味を真剣に考えるときが来ています。北陸信越地区協議会においても、事業の時間軸を考え直す提案がなされています。現在おこなう事業は、将来にどう繋がっていくのか、地域にどう展開されていくのかまで見据えた事業の構築を、青年会議所は今後考えなければなりません。過去の青年会議所事業によって、多くの団体や人が繋がってきました。それぞれの事業が持続していくため、人の繋がりと時間の関連性という視点で対応していきます。

~時間や国境を越えた人の繋がり~
 国境が接する国がそうであるように、日本と韓国には対立が存在してきました。古くは豊臣の時代から、両国の関係はいつも不安定な緊張を持って続いてきたといえます。
 本年、江陵JCとの交流は35周年を迎えます。私たちの交流は、いまこそ国家間の不安定な関係を乗り越えて継続する時です。別の歴史の中で、異なる価値観を有するもの同士が人間としてお互いを理解する事で、今現在の日本と韓国は国際平和を実現してきたのです。35年前には35年前のJCメンバーが、今現在は今現在の、そして将来は将来のJCメンバーが邂逅を繰り返していくでしょう。お互いが志を同じくし、国家の平和と子孫の繁栄を願う人間であることを理解していく事が、国際交流事業の使命です。両国間の過去の不幸な歴史について価値判断はしません。政治利害の対立、民族感情の対立を超えて、私たちが一人でも多くの友と理解しあうことで今日の両国の文化交流は進みました。今日まで(社)飯田青年会議所が継続してきた事業が、その礎を築き発展を支えたのです。
 先輩達が続けてきた事業の意味や価値を正しく受け止め、敬意を持って遂行する事が私たち自身の繋がりでもあるのです。

飯田青年会議所の課題の解決

・2008年度公益法人改革に向けた準備と議論を行います。
・2010年(創立50周年)に向けたスケジューリングを行います。
・会員の拡大を行い、人材の育成を図ります。
・例会事業を有効活用します。

~将来へ向けての準備~
 私たち(社)飯田青年会議所は2010年に創立50周年を迎えます。そのときには50~60年に向けた新たなビジョンの確立が要求されます。今現在のビジョンの実現度合い、変化によって生じた新しい課題への取り組み、問題提起など整理し、情報を共有していく事が必要となります。各課題への対応、そして、その課題に取り組めるよう、スタッフの能力向上とメンバーの人材育成を計画し、可能な限り早く実行していきます。

~会員獲得と力の繋がり~
 会員数さえ多ければ良いのか。という問いは昔からありました。質と量の兼ね合いをどう考えるかという問いです。もちろん、共に向上していく事が望ましく考えます。
しかし、まちづくりに関わる仲間が一人でも多いほうが、やはり心強いことなのです。力が繋がるとは、今現在から将来へ向けて、志が繋がっていくことを意味します。今いる現役メンバーが、今後入会するメンバーにまちづくりへの情熱と想いを伝えることこそ人と繋がることであり、力が繋がることであるのです。
今年度各事業・各例会は、会員の獲得に関連付けしながら実施してまいります。会員候補者との接点を高め、青年会議所に対し関心を高めてもらえるような体制を作ります。

おわりに

 私は、私の先人を信じます。先輩達や父がそうであったように、青年会議所運動を信じます。明るい豊かなまちづくりは、完成し完結できるものではありません。明るい豊かなまちとは常に追求し続ける対象なのです。父、母、息子や兄弟姉妹、妻や夫や友を「愛した」という事実が重要なのではなく、過去も、今現在も、そして将来も愛し続けていることが大切なのと同じように、より良い、より素晴らしい状態を創り続けるその不断の努力が、私たちの永遠の運動なのです。そこに集う私たち自身を、今ここに集うた仲間を、私は信じます。

「そこで求められる姿勢、変化と継続双方への関わり方、一人ひとりの人間のとるべき行動、リーダーシップは同じである。・・・いかにして激動を好機とし、苦難を絆に結びつけるかを示してくれたものこそ、他ならぬ日本だった」
ピーターF.ドラッガー
“TO PERFORM,TO CONTORIBUTE AND TO ACHIEVE”
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