理事長 :就任1期目の町長の考える高森の魅力をお聞かせください。
熊谷町長:今の時代少子高齢化が進んでいて、飯田下伊那は、全国的にもその最先端を行っている訳で、その中でありながらも高森町だけが人口が増えており、昨年度は32名増えました。ただ19年度は、91名増えており、高森の中でも人口増の伸びは著しく、だんだんと減ってきます。19年度の中では、自然増減、いわゆる生まれてくる人と亡くなる人の数が、生まれてくる人のほうがプラスだったのですが、20年度になると逆転いたしました。そういう中からも子供の数もだんだん頭打ちだという状況でもあります。そんな中ではありますが、人口が増えているということは、町としても活気があって元気が出る源だと思いますので、町の人口が増える対策を考えていきたいと思います。そういう中で魅力ですが、自然豊かな飯田下伊那の中でも高森にも自然は魅力的ですし、果物がとれたり、市田柿の発祥の里でもあります。市田柿は伊那谷の名物でもありますので、これを活かしながら元気なまちを作っていきたいと思います。
理事長:人口が増えているということは素晴らしいことですね。さらに飯田市を中心にしながら定住自立圏構想など、人口を増やす、定住させる施策が開始されると思うのですが、さらにこれだけはいま力を入れていきたいという施策は何かございますか。
熊谷町長:力を入れていることというと、私も子育て世代でもあり、子育て支援が一つ上がります。またハード事業で行きますと当面は高森中学校の建て替えという大きな事業が控えておりますのでそれに向けて、財政、町民の皆さんの意識も一つにして行きたいと思います。財政が厳しいといろいろな所に影響が出て、住民の皆さんにも我慢をしていただいていることもあるかと思います。しかしそれは、今後の子孫の教育の場の確立ということで、1年でも早く着手していきたいと考えております。
理事長 :今日の新聞にも新年度予算ということで、高森町さんの記事が出ておりましたが、この不景気の中で、大変予算組等ご苦労もあったかと思いますが、中学校改築など大きなハード事業を控えている中で、今回一番苦労したことは何ですか。
熊谷町長:税収も減ってきている。この地域は交付税頼みで、実財源・基金も乏しく、借金は一人前に持っている町で、これ以上将来の子供たちに負担をさせないよう借金はこれ以上増やさず基金を増やしたいという、このやりくりが大変難しかったのが今回の苦労でした。法人税、個人の所得もここ数年は減少気味で、まだ続きます。そんな中でありますが、国の経済対策は、今回は本当にありがたかったです。
理事長 :高森町は、早くから工業団地を作り、企業誘致に力を入れてこられました。HOYAさんが最近では撤退という話もありましたが、まだまだ優良企業が多く、その取り組みというものは素晴らしいと思います。景気も関係するのでしょうか、飯田市でも個人の税金の滞納者が増えてきておりますが高森ではどうですか。
熊谷町長:やはり高森でも増えてきております。実際払えない方も出ている中で、難しい問題もありますが、担当の係りの方が対応したり、元税務署長さんもアドバイザーに入っていただくなどの協力もいただいております。
理事長 :この世界恐慌の波は、我々中小企業にはまともに響きますが、自治体にも大きく響き始めているわけですね。新しい財政健全化法に則った4つの指標の中の実質公債費率はそこそこでも、将来負担率に関してはかなり高いのですが、原因はラン植物園ですか。
熊谷町長:確かに飯田下伊那でも断突です。ラン植物園だけではなく、集会施設を見ていいただくと他と比べても立派な集会施設があります。これはコミュニティーの拠点とまちづくりに役立てていただくということもあって、地域の要望にこたえる形で作ってきました。8割町が負担しております。地元負担は2割とこれも他の地域と比べても、町の補助比率は高いと思います。この集会施設建設と道路の建設も今となっては原因の一つだと思います。確かに数字は高いですが、これは、行政としても住民の皆さんの要望に応えてきたという経過もありますので、一概に高いからだめだということは言えず、そういったことも理解していただいている。道路も高森という恵まれた環境下で改良率も高く、住民の暮らしに役立っていると思います。そういう意味から行きますと、無駄な事業をして165.2%ということになったのではなく、住民の方々にも理解いただけると思います。ただゆっくりにはなりますが、この数値は減らしていきたいと思います。
理事長 :我々はどうしても数値だけ見て判断してしまうのですが、町長の話を聞いてみると、住民のコミュニティーの場を住民の要望に応えながら、また暮らしの中で必要なライフラインの充実など、その過程には今の高森のコミュニティーの深さ民度の高さにつながる大事なことをされてきた中での施策の結果だということを感じた所です。その住民の意識のアンケートにも自治組織としての満足度としてとても高い評価をいただいておりますね。今回取り組まれておる、第5次の策定プラン委員会の取り組みも素晴らしい取り組みだと感じているのですが、そのことについて詳しくお話いただければと思います。
熊谷町長:振興総合計画の一貫で、行政マンが策定するのではなく、住民の柔らかい考えの中で、その声を事業として取り組んでいくことが意識を高めていくにも重要だということで、農業や子育て支援などのいくつかの委員会に分かれてと組んでいただいております。幅広い世代の構成を考えたり、地元の若いビジネスリーダーでもあるSYMSや商工会青年部のメンバーにも関わっていただいております。また子育て中の若いお母さん方にも協力をいただいております。最初は若いお母さん方は遠慮もしておりましたが、今では大きな力となっていただいております。若い女性の力はすごいです。JCも女性のメンバーをもっと入れたほうがいいのではないですか。
理事長 :HPの男女共同参画のアンケートにも出ておりましたね。SYMSでも高森のメンバーはとても勉強熱心なのです。行政の担当の方を中心として、これからまちを背負っていく責任世代のリーダーや主婦の方々など含めてのワークショップ形式で策定委員会を構成していくのは、民間の考えをお持ちの熊谷町長の特徴の現れの一つではないかと感じております。私たちも今後の南信州のグランドデザインを描いていく中で、ワークショップのこの手法はとても参考になります。同じ世代で、高森のことだけ考えるのでなく、さらにひとつ輪を広げ、南信州全体を創造した中で、またさらに高森をみることで更なる発想も生まれるかもしれません。ぜひとも担当が今後出向いて参りますが、ご協力の方宜しくお願い致します。
今のJCメンバーの構成を考えても飯田市の次にメンバーが多いのは高森です。女性の方も含めて元気な方が多いです。ぜひともメンバーも増やしたいですし、女性の力の魅力も感じております。15市町村からメンバーが輩出されるのが理想なかたちです。
【終わりに】 さらに三遠南信道路も、姉妹交流をされている御前崎市との交流も時間短縮も含めた中で期待をされておりますし、リニアに関しても先手先手でのまちづくりを今から考えていくことの重要性を語り合いました。熊谷町長は最後に言いました。JCの方も含めて若者が、まちづくりに参加して、堂々と発言をして行って欲しいと。JCの方々が中心に、ぜひこの地域の若者にその重要性を呼び掛けていって欲しいと。1期目として、また民間の考えをお持ちの熊谷町長さんのお考えの中にとても力強いものを感じた対談でした。
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