社団法人飯田青年会議所
理事長対談
理事長対談  泰阜村 松島貞治村長
 

理事長対談  泰阜村 松島貞治村長

 ■中心市と山村の役割 
 松島村長:中央道は中央道ができたどういう“まち”になるかどうか議論をなされないまま結果的には開通した。リニアに関しても、飯田に駅をなんだけど、本来なら飯田に駅を創りたくなるような飯田下伊那でなければならない。 
それと同時に駅ができたときにどう活用するかというまちづくりは今から始めなければならないし、皆さんが描くグランドデザインも三遠南信やリニアを視野に入れて考えていかなくてはいけないと思う。 
泰阜が都会にないものが山村にはあるということを言ってきたが、都会にあるものが山村にはないという考え方をこれからはしていこうと思う。便利になってその便利さを享受していこうと思うのは違う。中心市には文化施設があってもいいと思う。今までは、それらを取り合ったのは昔の話で、これからはきちんと各町村が個性を活かしながら役割を分担していくことが大事で、泰阜で言えばこの自然の姿と暮らしが残る山村を維持していくことでしか、地域の価値を発信できるのではないかと思う。 
高齢者協同組合設立もスウェエーデンのモデルにしているが、ソフトが先でハードが後という、これからの行政の在り方だと思う。
 
 理事長:山村と中心市の役割を明確にお話しいただきましたし、リニアに関してもソフトが先に来ないといけないと思います。広域連合とは異なる、定住自立圏構想に向けてのお考えをお聞かせ下さい。
 
松島村長:丘の上も含めて中心市の飯田としてはもっと都市化したほうがいいと思う。文化会館や運動公園も早かっただけに他の地域の施設と比べても残念ながら劣っている。都市機能としてももっと活性化してほしい。10分走れば山村もあり、都市機能もある南信州であってほしい。
 
 理事長:リニアが来るにあたっても広域的な南信州の理想像が必要ですね。 
 
 松島村長:やっとそういうことを論じられる時代になったと思う。定住自立圏構想を使って、病院だけでなくすべてにおいて中心市と山村の役割を明確にしていく時代がきている。 
まさにJCが飯田下伊那は一つと言ってきたことが現実化してきたと思う。

 ■郷土愛を育む重要性
 
 理事長:私達世代で、自らの暮らし、経済、未来に向けての未来像を描いていきたいと思うのですが、私達の世代が仕事だけでなくまちづくりに参加することで、この地域に対する郷土愛を育めるのだと思います。
 
 松島村長:教育は国で決めることで、また飯田下伊那での教員が少なくなってきており、今は地域のことを教える、泰阜学を教えることが少なくなってきている事が問題である。
 
 理事長:確かに学力だけ押し込んでも、いい社会人にはなれないと思います。地域の大人と触れ合いコミュニケーション能力を伸ばしたり、地域の歴史・文化に触れ合うことでこの地域の魅力を知ったりすることで、バランスのとれた人間に成長していくと思います。最近では浜井場小学校の活動には驚きました。まさにこれからは泰阜のグリーンウッドさんの様な活動がとても重要だと思います。
 
 松島村長:確かに理解のある校長さんだといいのですが、理事長の言うとおり各学校で全体的に取り組んでくれると変わりますね。グリーンウッドでは最近では教員候補も来ています。教員になる前にこういう経験をすると地域にどう誇りを持たせ、ここで生きるのかを教えていける教員になるのではないかと思うし、そのような教えができる教員が増えるのが大きな課題です。 
一番の問題は、大学に行った若者が地域に帰ってくること。働くところがあるかないかよりは、若者が、この地域に帰って生きたという思いにさせて出してやらなくてはいけないと思う。
 
 理事長:私達も、「家族愛」からなる「郷土愛」の繋がりということで、青少年育成活動もこの南信州を舞台に、わんぱく相撲など行っております。私達親の世代は、子供たちにこの地域の魅力を伝える義務もあります。昔に比べゲームやパソコンも発達して家だけでの生活も多い子供たちも増えてきていると思うのですが、小さいうちから親と一緒にこの大自然や文化と触れ合うことが、家族愛を深めるはもちろん、社会人となってこの地域に帰って人生を送りたいという郷土愛を育むきっかけになるのだと思います。 
 
 ■今後の議会運営
 
 理事長:行政は、首長と議会との両輪で成り立っていると思います。これからの議会も広域的なまちづくりの政策も重要になってくると思いますが、議会運営に関してのご意見をお聞かせ下さい。
 
 松島村長:議会も住民とおなじ意識ではいけないと思う。住民の要望がすべてではなく、同じ視点ではなくもう少し上のレベルで物事を見ないといけないと思う。
 
 ■JCに対する期待
 
 理事長:JCに対する期待をお聞かせ下さい
 
 松島村長:よくがんばっていると感じる。確かにもう少し広域的にメンバーがいるといいなと思う。行政には、限界がある。JCは限界がないので、アルプス合衆国構想の理念の下これからもがんばってください。ぜひ中堅層の職員とも意見交換をしていってほしいと思うし、期待しております。

理事長 熊谷 弘
2009年4月30日掲載
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