社団法人飯田青年会議所
理事長対談
理事長対談  阿智村 岡庭一雄村長
 

理事長対談  阿智村 岡庭一雄村長

■阿智村の魅力
 理事長:3期目のラストということで、常に行動的な村長さんの姿を常に拝見させていただいておりますが、阿智村の魅力を一言でいえば何でしょうか
 村長:最大の魅力は、いろいろな宝が顕在している。基本的には“ひと”です。歴史的な史跡とか物語も多くあり、時代に対しての対応力が最も優れていると思う。歴史的な、伝統的なことを重要視しているところは誇れます。戦後農林業が衰退してくると工場誘致をしたり、浪合でいくと加工産業だったり、インターチェンジや昼神温泉にしても経済的な視点からの取組で、時代に敏感に対応しながらも、地域としての活動として展開して来ている。いわゆる歴史を活かす、地域の資源を活かして、今日まで来ていることが阿智村としては“宝”であります。
 理事長:そうですね、高速が通ったことに目をつけて、園原ICを設けたり、昼神温泉などをみても、他の町村にはない事業展開ですね。
 村長:そもそもあんな山の中で、インターをつくるという発想すらおかしいと思われるでしょう。しかし、その時にインターというものがなければ、高速があいても意味がないということに気がついた人物がいたのです。東京に陳情に行くと、赤坂見付や永田町も地下駅で、地下に駅を造ってもやっていけるという中で、地域に駅がなければという発想から、インターチェンジを設けることにつながったらしいです。昼神温泉が出た時にも、温泉権を求めて東海の業者が殺到しました。しかし、温泉という天から授かったものを自分達だけの金儲けに利用してはもったいない、申し訳ない、地域のみんなで利用しようじゃないかという発想が今日の昼神温泉の発展につながっている。
 理事長:村のために使っていただくために無償で提供とはすごいですね。普通なら温泉がでた、一人のお金儲けに走ってしまうところですが、それをやらずに地域のためにまとまったということは素晴らしいことだと思います。新幹線の駅を見ても、利害関係の中で、地域の良さを無視して駅つくり・まちづくりが展開されてきているところは、残念ながら衰退しております。その自己の利益のために走らなかった過程には、その方の個人の資質もあるかもしれませんが、昔からの社会教育でもある公民館活動などの取り組みが大きいのでしょうか?
 村長:基本的には、“ひと”づくりです。行政などがリーダー風を吹かして押し付けてはだめです。村長や議員、行政が住民の応援団というポジションにつけるかが大事です。住民がプレヤーで、住民の力が発揮できて、このような阿智村の個性的なまちづくりができているのも、住民の力を十分発揮できる環境を作れているからだと思います。トップは最新の世界情勢・経済情勢・国政などの情報は常に学んでいくことは重要だが、権力として押し付けてはいけない。権力は恐ろしいですよ。市議会が、JCさんの声をしっかり聞いて大事にして市政に反映しようとしているか。または自分だけが思っていることを市政に反映していくかでは大きな違いがある。権力には必ず利権がついてくる日本の政治も改善が必要であります。この権力をコントーロールできるのは、多数の方が関わることで、利権と権力の一体化は防止できる。市民の力が重要です!いくらいい資源がっても、活用できる“ひと”がいないとだめです。単純に自分だけの金儲けで、ブランド化、ビジネスをやるのではなく、地域全体で、グループにして構築して全体が潤っていくことが重要である。村沢牛や昼神温泉の朝市もいい例です。みんなで若い人たちが住み続けるにはどうしらいいかという発想からのスタートなのです。いろいろな情報を持ちながら地域に活かしていくことができれば地域が発展すると思います。  理事長:流石ですね。住民が自発的にまちづくり参画できる環境を作り、それを社会システムとして構築されてきて今の阿智村があるのだと、感銘いたしました。リニアを通じてのまちづくりにも大きなヒントがあったかのように思えます。

■定住自立圏構想について
 理事長:定住自立圏構想では、医療がモデル的になっておりますが、定住自立圏構想に関してどんなイメージを持たれておりますか?
 村長:定住自立圏構想で何を狙うのか。私立病院を一級の病院にすることに全勢力をつぎ込むかが重要である。研修生が来てくれる病院にしないとだけなのです。飯田市と全町村が支えていく。そのほかに、産業をどうするかも問題である。観光は昼神温泉・阿智村がリードしていこうと思いますし、今の状態だと南信州の観光も分散してしまっているので、一本化していくことも重要です。JR東日本も大々的に昼神温泉を宣伝してくれている。昼神で集客していき、南信州全体に観光が潤えばいいと思う。各町村が一級のものを作り上げ、ネットでつなぎ合わせていくことが重要です。中核市の都市機能が低下してきている中での施策ですので、都市機能を整備する中でも可能性があると思う。
 理事長:そうですね。それぞれがとりあっこするのではなく、南信州全体で打ち出せるものが重要ですね。定住についても、各町村が若者を取りあっこの状態で。税金で作ったアパートだけが満室である現状も、今後は定住に関しても統一的な施策がいるでしょうね。
 村長:定住自立圏構想も大事だが、まずはどういう飯田市にするのか。東京のベットタウンにするのか、高付加価値の産業集積市にするのか。環境も大事だしいろいろ大事だけど、核なるものに集中すべき。アップルロードができた時も、都市計画がなくして発展してきている。飯田市としてもどういう南信州のビジョンを描くことが重要。きれいごとではだめです。もっと議論すべきところで南信州の未来・ビジョンを語り合うべきだと思います。自由に議論すべきだと思います。

■JCに対する期待
 村長:若い人たちの集まりが未来を作っていけると思います。皆さんたちの意見が自由に議論されアイデアとしてビジョン化されることがこの地域の未来を確かにしていく。ぜひとも多面的に勉強して頂きたい。ひとつひとつの会社も大事でありますが、全体が高まっていくことで個々の会社も発展してくことも事実ですので、地域全体を見ながらまちづくりに参画されている若者に期待しております。
 理事長:本日はありがとうございました。社会教育研究集会も阿智村で開催されるとも聞いております。今まで積み上げられてこられた自治組織の成果であるあるかと思います。素晴らしい人財も豊富であると感じております。更なる阿智村の発展を祈念すると同時に、阿智村からのJCメンバーの排出をお願い申し上げます。

理事長 熊谷 弘
2009年5月31日掲載
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