理事長:売木村の魅力は。
村長:天竜川の河岸段丘で地形が形成されてきておりますが、ここは平らな盆地。これが一番の魅力です。住む皆さんもこの地形のゆえに、穏やかで、新野とうちだけだと思います。ここは823メートルで標高も高く、夏は涼しいです。とても住みやすい地域です。とうもろこしも昔から昼夜の温度差もあるということで、他の野菜等もおいしく、水も豊富ということで農林業が盛んである。
理事長:セカンドスクール的な農業体験も盛んですが、地元の方が指導するのですか?宿泊は?
村長:武蔵野から多くの生徒が来られております。地元の農家の方々が指導され、宿泊は民泊も多いです。若い方々が泊り、交流できることで地元の方々も元気を頂いている。
理事長:人のつながりで地域も成り立ちますが、定住に関してIターン、若い方々が住めるためには?
村長:今まで培ってこられた耕地を大事にして、兼業のスタイルを理想にしている。
夏に来てもいいところだと思いますが、冬は寒さ等厳しい地域です。飯田への職場に通うにしても、1時間の通勤時間は必要で、冬場は特に厳しい。人にやさしい暮らし方ができるのがこの地域の宝であるが、ベースになる所得確保の仕事をどのように見つけていけるかが私達の役目の1つでもありますが企業誘致など難しい。ここにあるなかで仕事を見つけて頂くしかありません。道路が整備されて早く飯田に行けると変わると思います。
理事長:「売木米」に関しては、地域ブランドとしても期待が持てそうですが。
村長:農業が衰退している中で、今後の不安を感じ、私が村長になった時の公約として、山づくりと米作りと掲げさせていただき、先人がここに田をつくって、公共投資も多くしてあります。価値ある財産です。”はざ”という天日干しの農法を残しており、自然のエネルギーを頂き、こしひかりでもこしがしっかりしいて、噛めば噛むほど甘みがあるおいしいお米ができるわけです。百姓とは百の技を持ており、生活の中でいろいろという応用が聞く知恵があり、生活が豊かになるヒントが多くあります。
理事長:ブランド米にも売木の文化が詰まっておりますがね。核家族が進んでおり、この地域の将来に関して不安すら感じますが。
村長:ここの人たちがやらなくては、地域にはいい形にはならない。昔からの伝統を受け継いでいくことで、価値が出てきて、お米を安心して食べれるのは日本人の原点です。箱ものを作るのであなく、あきには黄金色の平をみて感動されるように、これ自体が観光源であります。農協に出さなくても自分達で出荷しているので、安定的な収入もあります。
理事長:売木米は栄養素も豊富だと思いますし、今聞いていると物語ができるような気が致します。ストリー化されて売り出さればいいのではないかとも感じました。
理事長:昨日解散になりましたが、今後の地方自治に関してのお考えを。
村長:ベースを守っていくべき。よそにばっか目を向けるのでなく、地域の価値を再確認してベースとなるものをしっかりとやる。政府も地方にもっと目を向けるべきだと思う。
戦後65年、この国の将来を生きていく上で、お金だけでなく人の心の豊かさとか、安心安全という点を見直して頂いて、ものを大事にしながらみんなでいい顔して暮らせる世の中をつくらなくてはいけない。
理事長:社会の仕組みが変わらないとだめだと思うのであすが、そのための一つの施策は。
村長:多くの制度は出てくるが、制度論よりベースをないがしろにして、道州制や地方分権の議論は机上の空論になってしまうと思う。この基はこの国の国土であり、その地域に暮らす誇りを持ち、住民が地域を守り生きていくことが重要だとおもう。この地域にはそれがそれがまだ生きている。そのベースが家族に繋がり郷土愛に繋がると思います。家族が明るく暮らすには、一家族だけでなく、周りの方々との協力も重要なのです。
理事長:郷土愛が地域を変えると思うのです。私達もその根底にあるのが家族愛からなる繋がりが重要だと思います。国の制度としても200年住宅など、核家族化の問題からなのか環境的な背景からか両面があるかと思いますが、日本の文化の見直しがされてきていると感じております。給食費・保育料の滞納問題にしてもこの地域でも起きている問題です。国民として親としての責任を自覚するべきです。何でも国頼みの姿勢が目立ちます。
理事長:定住自立圏構想に関して。
村長:昔は飯田に行って買い物、食事をするために、働いた。それが楽しみで飯田へ行くことがステイタスであった。飯田があるから一生懸命働けたし、病院があるから安心しているし高校も飯田の高校に入ることを希望を持って勉強した。飯田なくしてこの地域も存在しない。昔からその機能はあって、改めて明文化して示すことで、今の若者にも理化できるので、いわゆる今までのスタイルがマニュアル化されたものだと理解している。
今後これをベースにして飯田と売木の関係もさらに良くしていけたらいいと思います。国には30分で行ける道路を要望していきたい。またリニアや三遠南信もここに住むのに便利になったという感覚で考えていかないとだめだと思います。ベースはこの地域!
理事長:若い方々が広い中での地域がここには存在して、一つの面で成り立っていることを感じて頂ける事がこれからは大事だと思うし、行政の皆さんは定住自立圏構想で仕組化を図って頂き、我々は市民のレベルで意識変革できる事業を展開できればと思っております。それぞれの町村にはそれぞれが価値があるので、それが輝きながら全体で南信州を表現できるようになればいいと思います。リニアも駅ありきで考えていっても地域の発展はないと思います。
理事長:JCに対する期待を。
村長:皆さんのような若い方々が、国を背負っていくものですから、飯田が拠点かもしれませんがこちらにも出てきていただいて、売木で会議等していただいて、行ったり来たりできる交流をしていただけたらと思います。リニア、大学もそうですが、ここになくて必要なものをぜひ呼びかけていってほしいと思います。当村の職員、若者たちと大きく、熱く語り合っていってほしい。
対談後村長や役場の皆さんで、部分日食をみて感動しました。